旅散人のブログ

旅と写真好きのシニアのプログです。お金の話も得意です。

<生活>健康寿命って指標が3つもあるらしいとか?知ってます?

皆様、こんにちは!

 昨日胃カメラを受診し、やっと今年予定していた一連の定期健康診断・人間ドッグが終わりました。結果は例年と変わらず、✖が数点かありますが、相対的に数値が改善している項目もあり、また新しく致命的な✖は発生していない模様です。また一年、気休めではありますが、一応安心して暮らせます(と自分に言い聞かせることができそうです)。

 ところで、健康寿命と言う言葉は皆さん聞かれていると思いますが、一体その定義は何なのでしょうか?前から気になっていたのですが、私も、公表されている健康寿命に近づいています。健康診断を機会に今回ちょっと調べて見ました。

★健康診断と健康寿命の自覚

 その前にシニアの健康診断の意義や意識について考えてみます。以前にも述べましたが、1回目に定年した会社は潰れて特例退職被保険者制度が廃止となり、現在高い高い国民健康保険に加入しています(ぼやきです)。特に高い理由は、年金以外にある程度給与があったからです。夫婦で年間使う医療負担費が10割負担であっても、健康保険代のほうが高く、保険に入る意味が全くなかったのですが、国民の義務で加入していました。払う健康保険代よりはるかに低い医療費の状況、これは健康なのでしょうか?自覚観は、やはり健康ですよね。

 一方健康に対する見方を変えてみます。1回目の定年後の第2の会社はほぼ高齢者ばかりなので、健康診断費として年間夫婦で10万円の補助が出ていました。ありがたい会社です。この補助で、60歳からは、フルスペックに近い人間ドッグを受診していました。自己負担がなかった会社の健康診断と違って項目も多いです。このため、出るは、出るは結果は✖だらけで、気が付けば薬漬けの状況です。同級生や同世代の知人に聞いても、薬漬けは大なり小なり同じ状況です。中には、薬だけでなく、体に金属類が入っていたり、ハートマークを付けていたり、QOLが低くなっている連中もいます。

 60歳を超えたころから、70や75になると、まあそれが普通ですが、それでも自立して生活をしている連中がほとんどです。しかし、人間ドッグを受ければ受けるほど、薬も増え、Xも多くなって、否応なく自分では不健康と自覚させられます。これは不健康なのでしょうか?まだ元気だし、健康なのでしょうか?やっぱり現実は不健康と言う自覚になります。

 健康診断のおかげで、ほっておけば命も危なくなる所見が出ていることは確かです。私も友人たちも健康診断で何点か助かったと自覚する事例があります。この時は、事前にわかって処置し、ああ、健康でよかったとなります。少々QOLが下がっても、やはり、この経験後は、まだ健康なのでしょうね。

 このように健康の自覚の仕方は、状況により異なります。気分により異なります。

 今年からは、第2の定年で自由業に転向したので、収入は激減、来年からは保険料は少しは下がるでしょう。しかし、会社の補助金がなくなりました。今年からは市の補助金を使って健康診断も最小費用にペースダウンしていく必要があります。

 まあ悪そうなところは既に出尽くしているので、これからは健康診断や人間ドッグよりも、日常生活の中で致命的な症状が突然出てくるのかな?とも思います。今日健康でも、明日突然不健康になる確率が多くなるのかもしれません。

★男性の健康寿命は72.1歳

 政府が発表している健康寿命は年度によって違いますが、大体男性72歳ぐらいです。平均寿命が81歳ぐらいなので、平均9年も健康でない状況が続くのかなと非常に心配になります。団塊の世代は、平均すれば、このあと不健康な生活をおくりながら死んでいくのかと悲観的になります。

 私を含め、身近な周りの団塊世代のみんなは、日常生活にそんなに支障がない程度で、何とか元気だという印象ですが、何かこの数字おかしくないでしょうか?

 定義を調べてみると「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」とのことです。なら、私を含め周りの後期高齢者も健康だし、何かおかしい。

 この原因を更に調べていくと、分かりました。これは、厚生労働省国民生活基礎調査により、全国から無作為抽出された国民を対象に、「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響はありますか」と尋ねて、「ある」と回答した人を不健康として計算した数値らしいです。

 これでは、薬漬けと認識している私も、関節が痛い人も、血管に何か入れている先輩も、みんな「ある」と答えます。日常生活には大きな影響はないですが、これだけ人間ドッグや健康診断が普及してくると、シニアは殆ど全員が病気持ちで、若い時に比べれば不健康になったなと自覚します。平均寿命と健康寿命の差は、いつまでたっても縮まらないと思います。

 ちなみにこれを「日常生活に制限のない期間の平均値」というらしいです。どういう状況を制限というのでしょうか?この種の統計アンケートは、もう少し国民認識の共有化が必要ではないでしょうか?

★まだあった指標

 さらに調べていくと、「健康日本21」では、「自分が健康と自覚している期間の平均」を指標としているらしいです。これは、国民生活基礎調査で「あなたの現在の健康状態はいかがですか?」の質問に「まあいい」「普通」を健康、「あまり良くない」「よくない」を不健康とみなして計算したものらしいです。まあ、統計の取り方も前者と大差ないので、よく似た数字になります。私なら控えめにあまり良くないと答えるでしょう。

 もう一つありました。介護保険データを活用した計算です。要介護2~5の要介護認定者を「不健康」とみなして計算した値です。この方法は「日常生活動作が自立している期間の平均」「平均自立期間」というそうです。

 こうなると男性で、79.47歳だそうです。ようやくイメージしていた実態に巡り合いました。平均寿命までは、寝たきりか、それに近くなってから1.5年ぐらい、女性でも3.5年ぐらいです。あくまで平均ですが、9年もの長い苦しい期間を送らなくてもよさそうです。

★用途に応じて分りやすい数値がほしいものだ

 とりとめのない話で恐縮です。健康は多面的な概念であることは確かで、各自の認識により異なります。確かに、政府や自治体が考慮すべき施策のためには、「制限期間」や「自覚期間」も必要でしょう。

 しかし、我々は、健康寿命と言われれば、それを過ぎるとほぼ寝たきりに近い状態で、自立した日常生活ができなくなる平均年齢とイメージしてしまいます。

 健康寿命を過ぎると、あと死ぬまでの期間、どうやって暮らしていくのかとか、いくらぐらいいるのかとかが、庶民の関心で、心配の種です。それが分かるように、言葉の定義を考えて、適切な指標も示して欲しいものです。

 この政府の健康寿命の言葉をむやみやたらに使って、不安を煽る保険会社広告も目立ちます。誤解をしないように気を付けたいものです。

★最後に

 今日はまず健康診断について述べました。年に一回の健康診断は大切です。お金がない中でもきちっと受けましょう。しかし、健康診断を受ければ受けるほど、不健康状況があからさまになります。これに対して、何を考え、何を準備すればよいのでしょうか?

 そこで、健康寿命という言葉を調べてみました。その結果、これは国民のアンケートの結果の数字から来たものらしいです。したがって、自分の持つ健康のイメージに左右されます。現在の健康寿命と言う言葉は、よろしくないです。健康診断をやればやるほど、健康寿命はむしろ短くなります。従い、健康寿命ではなく、健康自覚寿命とすべきです。これで政府の施策を検討し、個人の備えを考慮すべきと考えます。

 一方、真に困る健康寿命は、自立寿命です。是非この数字を明確にしてもらいたいものです。自立できなくなって、何年生きるか?何年迷惑をかけるかが重要です。余り長いと安楽死も考えないといけないのではないかとも思います。どうしたら、ピンピン・コロリの人生を送れるか、これが問題です。

 今日の雑感でした。

 なお、この記事の内容は、自己学習で調べたので間違いがあるかもしれません。その時はご容赦下さい。