旅散人のブログ

旅と写真好きのシニアのプログです。お金の話も得意です。

<年金>年金の繰り下げ受給を考える

 

皆様こんにちは!

 人生100年時代といわれ始め、長生きリスクのため老後不安を抱えていらっしゃる方々が多くいます。そこで最近話題になっているのが、少しでも年金を多く受け取れる「年金の繰り下げ受給」です。

当家でも、もうすぐ家内が65歳になるので「年金請求書」提出の案内が来ました。65歳から年金を受け取るのか?繰り下げを希望するのかを判断し返信しなければなりません。

今日は、年金の繰り下げ受給について考えてみます。個人により判断基準が異なり、また簡単には結論が出ない非常に難しい問題ですが、一つの考え方として参考にして頂ければ幸いです。なお、年金の請求等詳しいことは下記を参照ください。

参考:日本年金機構の「老齢年金を請求する方の手続き

★ 繰り下げ受給のメリット・デメリットと考慮点

  「年金の繰り下げ受給」のメリット・デメリットを簡単にまとめると、大体下記の通りとなります。

  1. 受給を1ヶ月遅らせると年金額が0.7%増額され、しかも一生涯その額が確定される。最大5年間繰下げられるので、70歳からもらう場合は0.7%x60ヶ月=42%も増額される。200万円もらっている人は284万円になります。
  2. しかし、65歳から69歳の間、年金は全くもらえません。
  3. 生涯もらえる金額で損得比較すると、11.9年以上(82歳以上)長生きすれば得する事になります。もう65歳まで生きている人は、あと平均寿命で男は19.29年、女は24.18年といわれていますので、健康でさえあれば得する確率が高くなります。
  4. 一番注意する点は、あくまで年金の額面額が42%アップになるということです。額面が上がれば、住民税・所得税・健康保険・介護保険が増えます。従い、手取り額は、そんな大きく増えません。概算計算すると大体年金収入のみで200万円もらえる人は、5年辛抱して265万程度になると考えられます。しかも健康保険と介護保険は毎年非常な勢いで負担額が上がっています。損益分岐点は15年、85歳以上と考えるといいと思います。
  5. その他いろいろな制限事項が発生しますので、詳しくは個々に相談されることを推奨します。(参考:日本年金機構の「老齢基礎年金の繰り下げ受給」)

★もらうか、のばすか、それが問題だ

 結論から言うと、私が65歳になった時は、何の悩みもありませんでした。待ってましたともらうのみです。

  1. 65歳からも働くが、年金がないと給与のみでは生活に困る。
  2. まだまだ、体が動く。趣味や旅行にもお金がいる。
  3. 中小企業で短時間労働者、厚生年金未加入で年金の支給停止がない。
  4. 余剰金が出たら、まだまだ将来に備え長期投資が出来る。
  5. 遺族厚生年金は増額されない。その増額が問題なのに!
  6. 加給年金がもらえなくなる。年間39万円もありますよ。

  (参考:日本年金機構の「加給年金額と振替加算」

★国に任せるか、自分で運用するか、それが問題だ

 

 では、家内の場合は!難しいです。

  1. 家内は基本的には専業主婦で、しかも国民年金任意加入期間がある古い世代で、自分の年金が少ない。少しでも増やしたいのが山々です。
  2. 年金が少ないということは、42%増となっても課税対象額はゼロとなります。
  3. 私が一応働いているので、何とか家内の年金をあてにしなくてもやっていけそう。
  4. デメリットは、家内が自分のお金として大きな顔をして使えるお金がないこと。
  5. まだ二人とも若いのに海外旅行など贅沢が制限されること。

 こう考えると1~3の理由で「繰り下げ」でも良いかと思われますが、発想を少し変えて結局65歳からもらうこととしました。

 問題は、5年間にもらえる360万円を①国に預けて70歳から毎年30万円の小遣いを終身もらうか、②65歳から5年間毎年の72万円を自分達で運用し、70歳から毎年30万円を12年程度で取り崩していくかです。個人で運用すれば、うまくいけば70歳で新たに400万円の資産ができ、30万円の15年程度の個人確定年金ができます。万一病気になった時、海外旅行に行きたくなった時など、一時金としても使えます。

 皆さんは、如何がお考えでしょうか?今日はここまでです。