旅散人のブログ

旅と写真好きのシニアのプログです。お金の話も得意です。

<生活>老後の重税を考える。介護保険料、健康保険料にびっくり。

皆様、こんにちは!

 6月になると、年金が確定し、住民税、国民健康保険料、介護保険料などが次々決まる季節になります。これらは、前年度の所得をベースにしますので、昨年末前頃に退職した者にとっては、所得が大幅に下がる中、まだこれから1年間も、膨大な公的負担を背負っていくと考えると憂鬱です。ある程度それを想定して蓄えておきましたが、暗くなります。

 その中で、特に高い国民健康保険料がいくら位になるか、シミュレーションしてみました。市役所のホームページに入れば、簡単に概算が出てきます。

 本年は、大体予想していた金額です。仕方がないと諦めてはいました。今年はやむをえないとして、来年はどうなるかと先取り試算しました。しかし、シュミレーションにかけてみると、思ったほどに下がらないのです。介護保険も同様です。

 話は異なりますが、現在窓口で支払う3割の自己負担も、2割になるか確認しておく必要がありますが、課税所得145万円の壁以外の奥の手、収入の383万の壁は、ホームページには、はっきり書かれていません。何のことと思う方は、一度調べてみたら。

 結果は、ええ?なに!!でした。公的負担は、下記の最低限生活費試算では1万円程度、年間⒓万円程度としか見ていませんでした。迂闊でした。低所得の場合はこんなもんだろうとちゃんと確認していませんでした。更に恐ろしいことに、これらは毎年必ずといって良いほど上がっています。人間らしい生活をおくるのは、もう少し生活費を積み上げないといけないことがわかりました。 

<生活>もういい加減老後不安を煽る報道はやめて!若い人は老後不安より将来の夢を持ってほしい! - 旅散人のブログ

 今日は、老後生活における公的負担について考察します。

★シニアの標準的なモデル世帯の仮定

 公的負担を計算するには、具体的にモデルを決めないと出来ません。できるだけ、一般庶民に近い形でモデルを仮定しました。数字が切の良いようにしてます。計算は概算となります。イメージをつかんでください。

(共通)夫:元サラリーマン、65歳以上。妻:専業主婦、元パート、65歳以上。

国民年金)夫、妻とも40年加入。年78万円、月6.5万円の給付。妻が40年加入は殆どいませんが振替加算なども含み概算値です。これくらいでも計算上大きな誤差にはなりません。

(夫の元の年収と厚生年金)計算が複雑なので、簡易計算が出来、概算額が出るようにしています。平成15年前後で計算方法が違いますが、15年以降の平均標準報酬額と言うのに全て置き換えて計算しても、そんな大きな違いはありません。ここでは、平均標準報酬額X5.481x期間480月x物価スライド率1で計算します。

 ①もと生涯平均年収410万円(給与30万、賞与50万)ぐらいの人:標準報酬額34万円で、厚生年金は年間90万円、月額7.5万円。国民年金と合算で年168万円、月14万円の人。失礼ですが、中小企業で低年収だった人で、2ー3割程度いるでしょうか?

 ②もと生涯平均年収680万円(給与45万、賞与140万)ぐらいの人:標準報酬額57  万円で、厚生年金は年間150万円、月額12.5万円、国民年金と合算で年228万円、月19万円の人。大企業で部長クラスでしょうか?生涯平均で、こんなに貰っている人は1割に満たないです。

 ③は、上記②と同じですが、退職年金を年78万円、月6.5万円もらえる人:15年確定年金の場合、原資は大雑把に1000万円ぐらい、終身年金なら更に大まかに1500万円の様な人。企業により違いますが、更に恵まれ、人並みに以上に退職金がある人です。

★3つのモデル世帯の年収試算

 上の3つのモデル世帯タイプの年収をまとめます。

①自分の年金(厚・国)は月額14万円、年額168万円、妻の年金は月額6.5万円、年額78万円、所帯年収は246万円、月20.5万円です。

②自分の年金(厚・国)は月額19万円、年額228万円、妻の年金は月額6.5万円、年額78万円、所帯年収は306万円、月25.5万円です。

③自分の年金(厚・国・企)は月額25.5万円、年額306万円、妻の年金は月額6.5万円、年額78万円、所帯年収は384万円、月32万円です。

 順番に、厳しい生活、何とかなる生活、やや余裕の生活と言う感じです。

 この年収では、妻は非課税です。公的負担は、夫が負担しているとみなします。但し、妻の介護保険は妻の年金から天引されるので、夫の社会保険控除には入りません。

★夫の公的負担金の計算の前提となる仮定

 基本的な基礎控除配偶者控除以外は、社会保険費控除(世帯の国民健康保険と自分の介護保険)と医療費控除10万円のみとします。他の控除は、計算上大きく影響しません。社会保険費控除は昨年から変わらないとします。なお、夫の公的負担を合計した後、最終的には妻の介護保険費(大体年6万円)を足しておかねばなりません。

 ①~③とも、公的年金収入のみで330万円未満なので、単純に120万円を引けば、「合計所得金額」となります。その他収入がないので「総所得金額等」と一致します。ここから計算を始めます。面倒ですが、言葉は正確に使わないと計算の根拠を間違います。

国民健康保険料の計算

 国民健康保険は、総所得金額から自分の住民税の基礎控除33万円を引いた金額(賦課標準額)がベースとなります。

 ①(168-120)ー33=18万円

 ②(228-120)-33=78万円

 ③(306-120)-33=153万円

 これを自分の市のシミュレータに入れます。妻の収入欄はゼロです。詳しい説明は省略しますが、住民税は、所得割と均等割・平等割から構成され、所得がなくても基本的は夫婦とも均等割・平等割はかかります。収入があまりに低いと特例があるのですが、ホームページ等には説明はないと思います。

 また話は変わりますが、色々な場面で特例はありますけど、基本的には情報を隠しています。特に自分で申請し権利を掴む特例に関しては、役所は何も教えてくれません。自分で探し、自分の場合は当てはまるかどうか証拠を集めて役所に聞きに行かねばなりません。

 なお、保険料は市町村により大きく異なります。高いところに住んでいる人は損です。ここでは、そのまま一例を書きます。

 ①は2.8万円  ②は9.4万円  ③は22.7万円 です。

介護保険料の計算

 これは、「合計所得金額」がベースになって、大体100万円ごとにランクが分れています。市町村によって違いますが、案内があるので、確認は簡単です。

 ①は7.7万円 ②は8万円  ③は8.4万円  妻は6万円 です。

★課税所得(所得税と住民税)の計算

 合計所得金額から各種控除を引いたものが、課税所得です。控除額は、所得税に関しては、医療の10万円、基礎控除配偶者控除の76万円、それと上記の社会保険控除です。計算では毎年変わらないとしているので、控除合計は

 ①が86+10.5=96.5 ②86+17.4=103.4 ③86+31.1=117.1です。

 住民税の計算は、基礎控除配偶者控除が合計で10万円少なくなります。控除金の合計は上記金額より10万円少ないです。

★税金の計算

 税金はそんなに負担がないので、概算計算にします。所得税が5%、住民税が10%とします。正確には復興特別所得税もかかります。所得税は所得が多いと10%以上かかります。単位は万円、年額です。

①は、所得税なし、住民税は均等割等のみで数千円

②(108-103.4)x0.05 →0.23  (108-93.5)x0.1+均等割等→2

③(186-117.1)x0.05 →3.5   (186-107.1)x0.1+均等割等→8.5

 

★よって、公的負担額は

①10.5+0+0.5+妻5=16万円/年  月額1.5万円ぐらいです

②17.4+0.23+2+妻5=24.6/年  月額2万円ぐらいです

③31.1+3.5+8.5+妻5=48.1/年   月額4万円ぐらいです

  皆様は、どのように感じますか?

★最後に

 シニアで、人間らしい生活をするには、大体月額2万円程度の公的負担を見ておく必要があります。これは、今のままでは必ず益々増えていくことが予想されます。

 また、生活を守るため、楽しみを作るために、65歳以上で働くと、増加した年収の3割程度は公的負担が増えると考えておく方がよいと思います。計算が面倒なので正確にやってませんが、暇な方は一回試算されたらみたらどうでしょうか?

 噂では、70歳以上でも働けるようにするとか、在職老齢年金の年金停止をやめる検討とかをやっているようです。私にはとんちんかんな議論をやっているように思えます。前者はそんなこと政府が決めることではない、社会全体が自然に受け入れられるようにインフラ作りに励むのが本質だと思います。後者は65を過ぎても高収入を得ている働く金持ちの年金受給を公的資金で救うことはないと思います。

 70歳になると、楽しく週1-2回ぐらいは短時間で、可能な範囲で、頭と体を使って、社会参加をしたいと考えている人も多いのではないでしょうか?そういう世の中を望みます。

なお、上記の試算は、多分計算間違いがあるかもしれません。ご容赦願います。また時間をおいて読み直して修正します。

(あとがきとお詫び)

 今日で、ブログを始めて2ヶ月になります。あっという間でした。まだ書くだけで、よく仕組みもわかっていません。記事も誤解を与える言い回し、言葉足らず、誤字脱字が散見されます。読みにくいところは読み飛ばし、ボケ防止で書いていると思って、ご容赦ください。折角読んでいただいた方には申し訳ありません。

 まだもう少し頑張って続けていきたいと思います。有難うございます。