旅散人のブログ

旅と写真好きのシニアのプログです。お金の話も得意です。

<生活>もう、シニアには死亡保険は必要ない?

皆様、こんにちは!

 今日はシニアの保険について書きます。60、65,70,75,80歳といった人生の節目には、様々な変化があります。65歳から年金がもらえるとか、75歳からは後期高齢者医療制度に変わるとか、肺炎球菌ワクチンを接種するとか、色々知っておかないといけない情報がわんさかとあります。

 その中でも、いわゆる掛け捨て保険に関して、節目節目で保険料や保障内容が大きく変わることに関して、案外無頓着である方が多いのではないでしょうか?

 ちょうど我々夫婦は、この節目に当たるので、保険の見直しを始めています。

★掛け捨て死亡保険加入の目的は

 掛け捨て保険として代表的な全労済の「こくみん共済」の場合を考えます。月々の掛金が1,800円と一番手ごろそうな「総合タイプ」です。59歳までは、死亡保険金は交通事故で1200万円、病気等で400万円です。入院時は交通事故で5000円/日、病気等で1500円/日などの給付があります。

 「総合2倍タイプ」もあります。掛金は倍ですが、保障も倍です。一般に、若くて、働き盛りで、子供も小さく、しかし月々のやりくりが苦しい所帯主にとっては、安心のためにも加入を考える価値があります。その他の民間の保険も大なり小なり同様です。

ローンを抱えたときも、もしもの時に備えて加入は必須事項です。

★扶養家族がいない場合にも加入するのか

 

 これに対して扶養家族がいない場合には、加入は不要です。必要理由がないからです。しかしながら、日本人は保険好きです。特に今のシニア世代は。

 私が、現役時代にこの保険に家内を加入させた理由は、私が死んだのち、なにも保険がなかったら困るだろうという何の根拠もない理由です。しいて言えば、のちのち子供に負担をかけないため、葬式代程度を準備しておくことと、万一の交通事故障害時の補てん対応のためです。なお、病気医療保険は別途入っていて、差額ベッド対策です。

 家内が60歳になった時、大きく条件が変わりました。「総合60歳移行タイプ」へ自動更新され、死亡保険金は交通事故で300万円、病気等ではたった100万円です。大きく低下しています。入院時は4000円/1500円でそう変わりません。

 しかしながら、葬式代程度は。。と、もし交通事故で障害が残ったらと考えてしまいます。継続してしまいました。

 ちなみに、私自身は、60歳になってから家を買い換えてローンがあったことと、家内という扶養家族があることから、掛け捨て保険には現在入っています。

★もう掛け捨て死亡保険はやめるぞ!

 だらだら続けていく中、今回は、「総合65歳移行タイプ」への変更です。死亡保険金はさらに減って、交通事故で200万円、病気等で50万円です。しかしこの5年間だけで、既に108,000円投資しているのに、ここでやめるのはついつい勿体ないと思ってしまいます。

 いやしかし、更に5年間108,000円追加して、合計216,000円投資しても、もらうのは50万です。更に長生きして70歳になれば死亡保険金は更に下がり、80~85歳では、交通事故・病気とも20万円です。50万投資して20万、85歳を超えるとゼロです。もう泥沼状態になります。

 さっさと60歳前から、保険料を貯金しておいたら良かった。60歳から20年貯めてたら43万円になります。80歳まで元気なら長生きご褒美にそれで旅行にも行けます。5年毎に小旅行に行くのも良いでしょう。万が一の病気等の時の費用補てんもできます。

 見直しは、私の掛け捨て保険も同じです。上記とは違う保険ですが、ローンもあって死亡保険金は交通事故1000万円、病気等500万円です。当然もっと保険料は高いです。計画通り、ローンは終了しています。今回の更新では交通事故600万円、病気等100万円になります。保険料も下がりますが、年間46,000円です。保険金の割には高いです。貯金に変えます。

★過去の事例~母の場合の失敗~ 

 同じ失敗を過去もやっています。それは、15年も以上の前の話です。

父が亡くなった後、年に数十万円の年金収入しかない母の生活費支援をしていた時のことです。お葬式代ぐらい自分で何とかしたいという本人の願いもあり、75歳を超えても入れる保険があったので、掛け捨て保険に入りました。はっきり覚えていませんが、バリバリの現役時代のことでもあり、月2000円ちょいの負担かと軽く考えていました。

 しばらくして80,85歳となり保険料が徐々に上がり、また保険金も下がったと思いますが、あまり気にかけていませんでした。おかげ様で、母は90歳になるほどの長生きをして来たのですが、ふと気が付くと90歳からは契約更新できないことに気が付きました。既に20万円以上つぎ込んでいましたが、解約しました。結果論として、母は92歳まで長寿を全うすることができました。考え方にもよりますが、90歳の長寿では、お参り頂く方々も限定されます。蓄えの範囲での最小限の家族葬で十分ではないでしょうか。20万円以上の勉強代を無駄に支払うこととなりました。

★まとめ

 今日は、典型的な掛け捨ての死亡保険(生命保険)について、考えてみました。

なお、医療保険につぃては、紙面の関係からまた日を改めて述べたいと思います。

 今のシニア向けの掛け捨て死亡保険は、人生100年時代に全くあっていません。これは、全労済に限らず、他の保険でも大枠は同じです。