<生活>もういい加減老後不安を煽る報道はやめて!若い人は老後不安より将来の夢を持ってほしい!
皆様、こんにちは!
今日は珍しく怒っています。
昼過ぎにいつも点けているワイドショーを何気なく見ていたら、例の6月3日付の金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書の話題を放映していました。庶民や若い人達に参考になり、刺激になる、前向きなことを言うのかなと思っていましたが、何のことはない、的を外れ、とんちんかんで、しかも正確な表現ができてない解説です。しかも、ええ加減で無責任なコメントばかりでした。
とても報告書を読んだとは思えない内容です。「今更年金が足らないというのは政府の責任」とか、「年金に加えて2000万円必要だ」とか、うわべの数字を並べただけで、全く適切な解説になっていません。挙句の果て、「麻生さんは庶民の生活を知らない」とか「年金で生活できないのは政府の責任」だとか「投資は危ない」とか、聞いていて、だんだん腹が立ってきます。
「庶民の生活を知らないのはあんたもでしょう」と言いたいし、何の知識もなく、勉強もせず、資料も見ず、こんな無責任なコメントを公共の電波に乗せてもいいのでしょうか?こんなコメントで報酬を貰ってもいいのでしょうか?コメンテータは自分で恥だと思わないのでしょうか?お金をもらっているなら、一人ぐらい多面的な解釈と説明ができないものでしょうか?まあ放送局が悪いのですが。。
前から感じていますが、何か事件が起こる度に、話題がある度に、あるキーワードで「レッテルを貼り」、全てそのレッテルの元に「一把一絡げ」に画一的に取り扱い、
井戸端会議的に平気でコメントする、そんな風潮になっています。特に昨今は目を覆うばかりです。全くマスコミも地に落ち、情けないです。
★一体老後の最低生活はいくらいるか?263,718円の真相は?
既に年金の歴史と、年金給付金の実態については、下記に触れました。年金制度は年々変わっていくこと、自助が基本で設計されていること、長寿が問題になっていること、それにより人生の過ごし方も変わること、統計データは実態表現値でないこと、実態に近い給付金などを示しました。紙面の関係から言葉足らずになっていることはご容赦ください。自分でお調べ願います。
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今日は、金融庁の報告書に記載されている「実収入」と「実支出」について解明します。報告書によれば、「高齢夫妻無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)」ということです。
支出の内訳を見ます。(単位:円)(はっきり読み取れないものがあります)
- 食費 64,444
- 住宅 13,656
- 水光熱費 19,267
- 家具家事用品 等 15,902 (PDFの為品目が読み取れないものと合算)
- 保健・医療 15,512
- 交通・通信 27,576
- 教育? 15
- 教養・娯楽? 25,077
- その他の消費支出 54,028
- 非消費支出 28,240
- 合計 263,718
高齢者のみなさん、如何ですか?自分の実態とあっていますか?これは、色々な生活パターンの平均値です。従って実態とは全く違う数字になるのです。それが、平均と言うデータの癖です。似たパターンを平均した場合はいいのですが、このような場合は全く平均値は要をなしません。それが統計です。また、多分最低生活ではなく、贅沢とは言いませんが、余裕のお金も入っていると思います。
★私が見積もった最低生活のお金
まず、住宅事情があります。持ち家かどうかで大きく違います。マンションと一戸建てでも違います。余裕金を入れればきりがないです。特にアンケートの場合は、回答者がどこまで入れているか予測もつきません。
私は自分の最低生活を以下のように計算しています。報告書の仮定に当てはまる世帯です。
食費は60,000円、一日二人で2,000円です。惨めな思いをしない最低限です。外食やお酒は入っていません。
住宅費は30,000円、マンションなので管理費と修繕費が基本です。修繕費は上がっていくので少し多めにしています。駐車場は入っていません。後でも述べますが、自動車関連は一切入れていません。固定資産税は年額を月に割っていれています。
水道光熱費は19,000円、絞り切って電気8000円、ガス5000円、水道6000円程度です。昨年実績は22,000円だったので1割強削減です。
通信費は11,000円です。インタネット料金(固定電話含む)と2人分の格安スマホとNHK受信料の月割を見込んでいます。今でもスマホは1Gで十分で、通話料はほとんど使っていません。有料放送等は含んでいません。
医療費は10,000円です。現在、4種類の薬を飲んでいます。今は収入があるので3割負担で確定申告時は年15万円ぐらいです。収入が少なくなると1-2割負担になると計算しました。まあ大きな病気をしないという前提ですが、ちょっと多めに見込んでいます。
保険料は10,000円です。医療保険は何もないのは心配なので2人分掛け捨て(日額3000円、180日以上)と火災・地震保険です。死亡保険は入っていません。火災保険は家屋は35年分支払い済みで、上記は家財分と損害賠償分などです。最低限です。
非消費分は10,000円です。これは所得税・住民税・健康保険・介護保険分です。基本的に低所得者は住民税非課税所帯となります。従い、所得税・住民税・健康保険料などは必要ないかゼロです。唯一介護保険料が非課税世帯でも2人で年間10万円ほどいります。これは何とかしてほしいものです。
予備費は10,000円です。あとは、思いつくのは衣服や日用品、ちょっとした交通費などの予備費です。
そのほかは最低生活では、必要なものは思い浮かびません。しかし、家電製品などつぶれてしまいますので、年間予備費12万円として月割、1万円を加えます。
従い、これらを合計すると、170,000円です。
これでは何の楽しみもないので、小遣いを2人で1万円加えます。すると18万円になります。この程度が、最低限生活ではないでしょうか?
先ほどの報告書と随分違いませんか?特にその他と、公的負担が違います。何かわからないものが入っているのと、高所得者も含め社会保険料を平均しているせいです。
なお、持ち家でない方は、住宅費が30,000円は厳しいです。大阪郊外圏ではワンルームが6万円程度でありますので、ここで辛抱しましょう。そして光熱費・予備費・小遣いなどを何とか削減し、180,000円に押さえてみて下さい。
★最低限の基本生活費が住民税非課税所得と同じ
この18万円が実は、政府が認めている住民税非課税所得者の所得なのです。211万円の壁なのです。従い、元サラリーマンの夫に当たる方の50%以上はこの年金で、最低限生活をおくることになります。
でも、こんなの嫌でしょう。たまには、安い旅行も行きたい。孫と遊びたい。少しは趣味もしたい。外食や映画やお酒も少しは飲みたい。本も買いたい。
もっとぜいたくを言うと、そんなけちけちした生活をしたくない。車にも乗りたい。
海外旅行も行きたい。言えばきりがないです。
また確かに、大病を負った時や、介護が必要になった時など心配が絶えません。しかし、これは別途考えないと仕方がないです。
これが積もって、50,000円とか100,000円とかになっていきます。人間らしい最低生活費24万円とか28万円とか、あるいは余裕ある生活36万円とか言われる所以です。
現在の私も正直、最低限生活費を大きく上回る消費をしています。幸いなことに企業年金もあるし、ずっと働いているからです。上に書いた贅沢は殆どやっています。税金や健康保険料も桁が違う程負担しています。しかし75歳になったら、贅沢はやめ、人間らしい最低生活程度に落としたいと思います。落とさないとやっていけないでしょう。
★差額の6万円を埋める手立て
報告書では、収入20万円で、最低生活費26万円、6万円の赤字でした。私の計算では、収入18万円、最低生活18万円です。人間らしい生活では赤字6万円になる計算です。この赤字は、人間らしく生きるために積み上げた最低限のお金です。これはお上に頼るのではなく、自助です。
ここで収入を見ると、夫婦では更に妻の国民年金の6万円の収入があります。18万+6万で何とかやっていけます。団塊の世代が何とかしているのは、ここです。更に余裕のある方は企業年金があります。
しかしこれはあくまで元サラリーマンと専業主婦のモデルです。遺族年金のない単身の女性などは悲劇的と推測します。これは政府の責任で生活保障をする必要があると思います。
また、2000万円は、更なる贅沢生活を送るための資金、大病や介護のための予備費の一部、老後の最後の贅沢一時金等と考えれば、自助で当然ではないでしょうか?2000万円貯めないといけないというわけではありません。
★若い人の場合とサラリーマン以外の場合は?
若い世代は、団塊の世代とは、環境が全く違います。
運よく、大企業もしくは中小企業に就職できた若者は、特に今から老後を心配することはありません。厚生年金と退職金(もしくは相当するもの)があります。過去も50歳で貯金のある人は私を始め殆どいませんでした。住宅購入と教育費で一杯です。その中で老後生活費は、何も考えずに天引きに頼ってやってきました。老後資金を意識しだしたのは、60歳前です。60歳からも働いて10年で今の老後資金の大半を蓄えています。
若いときは、老後資金のことを考える余裕はないと思います。それで良いです。今も昔も住宅資金や教育資金で一杯です。もし余裕があれば自己に投資すればよいでしょう。すべきです。夢を持ちましょう。
現在は夫婦共稼ぎ世代です。またこれも我々の時代と違って、妻にも厚生年金があります。強い味方です。子育てで一時的に専業主婦になってもまた働けます。昔でいうM字カーブはもうなくなっています。
老後は10年長くなっています。10年長く働くことです。働くことは楽しいことです。いや楽しくなるように生涯の仕事を見出だして行きましょう。
自営業を選んだ方は、厚生年金に代わって、色々な優遇制度がありますので、それを活用して個人年金をすべきです。それが自営業を選んだ自己責任です。
不幸にも正規社員になれなかった方も、条件さえ合えば厚生年金に入れます。是非、年金はあてにならないと言わず、加入できるようにして下さい。それに対応するのが企業責任でもあります。そして、いろんなチャンスを待ってください。つかんでください。若さが強みです。
色々な理由で収入のない方は、難しいかもしれませんが、社会がもっと助けて、収入の道を開くことがまず第一の結論になります。社会制度の整備を急ぎます。政府や企業や世の中の価値観の改革が力になります。それから長い目で見ていきましょう。
★まとめ
今日は、ついついマスコミの悪口を書きました。ボヤキです。ご容赦ください。また、老後生活の最低限生活費と人間らしい最低生活費と余裕生活費の実態の解明を試みました。参考にして頂ければ幸いです。
最後は支離滅裂になりましたが、また時間があれば、データを整理して説明します。とにかく、若い人はマスコミに踊らされないように、正確な知識を持ってください。今から老後のことを考えるより、今を精いっぱい生き、未来に希望をもって自己投資に励んでください。これがこれからの日本を見守る年寄りの願いです。
今日はこれで終わります。